ザ・コア

ザ・コア [DVD]

ザ・コア [DVD]

金曜ロードショーでやってた映画。
ああ、こっちはわかりやすい。
地球の核が動きを止めた。このままじゃ世界は滅んじゃう。よし、地球の真ん中に行って一発爆弾で気合いいれてやるぜ!
そんな話。
地球滅亡の危機は、隕石とか宇宙人とか、外からやってくるものばかりだったけど、内側からくるっていうコンセプトは珍しいんじゃなかろうか。
おもしろかった。
まあ爆弾で核を刺激するために船で地中を突き進むわけですが、地中にはいろいろ危険があるようです。
まず、その何千度にもなる地熱。普通に生活してると忘れかけますが、我々の足元地下深くは恐ろしいほどの温度の物体がうねっているわけです。
あとは巨大水晶の洞窟にはまったり。
無数の巨大ダイヤモンドが障害物になったり。
その危機を乗組員の犠牲で切りぬける展開が、王道すぎてちょっと笑いましたが(ラスボス前で「俺はいいからお前は先に進め!」みたいな)、それでもアツいものはありました。
2500度までしか耐えられない耐熱スーツで、5000度の中にあるスイッチを入れに行く、とか。それは鉄が一瞬で燃え、消えてしまう温度。一歩進むごとに、スーツが溶けて足の裏に粘りつく描写とかが、なかなかすさまじかったです。
地下こえぇ。
キャラもいい感じでした。
いけすかない学者の人が、乗組員としているわけです。富も名声も手に入れているのですが、作戦が暗礁に乗り上げたときに「引き返そう! 私は帰らなければならない。失うものがない君たちとは違うんだ!」とか言い出す人です。そもそも地球の核が異常をきたしたのも彼が協力した軍事兵器のせいでしたし、彼自身この作戦を自分の更なる躍進のためにしか考えていません。作戦中にボイスレコーダーへもったいぶったナレーションしてるくらいです。
でも彼も、他の仲間の自己犠牲を見ていって、変わったようです。
最後は、身動きがとれなくなった自分を気遣う主人公を先に行かせます。そのまま自分は爆弾と一緒に、船から切り離されます。
爆発の寸前、爆弾の横でボイスレコーダーに最後のナレーションを吹きこむ彼。
「何をやってるんだ私は」と自嘲し、笑いながら散るわけですが、なんかかっこいい。
最後の最後まで、彼は自分自身を貫き通した――と言えるでしょうか。
たとえ地球の真ん中で爆弾で木っ端微塵となり、誰にもメッセージは残らないとしても、それでも記録する。記録するのは崇高な意識からは遠く、自己のエゴから始まったものかもしれない。しかしそれをこの状況でも繰り返す――いやちょっと感動。


まあ。
ちょっと持ち上げすぎな感じもしますが。
ここまでいっときながら別の作業をしながら見てたからちょっとあいまい、だなんてとても言えません。