サムライガールリターンズ

 なんだかカウンターの回転が早いっすね。
 というわけで、一年ぶりの更新。
 やんややんや。


 創作面での近況としては、この一年半ろくに書いてないという現状。ちびちびと構想は練ってるんだけど、形にはならないっすね。
 次の四月までにはなんとか……と思うけど、それより先に今月末とか来月頭にも締め切りの賞があるんだよな、ということに気づき、とりあえず一ヶ月でやれるだけやってみようかと思い立ったのが先月半ば。
 一から作るより、過去に書いたもののリライトでやってみようかと思ったわけでやんす。


 で、手持ちの中でラノベ向きなのではないかと思ったのが、三年前くらいに書いた短編『ぶけっこ』(http://blog-imgs-31.fc2.com/m/i/y/miyakomiti/201002032337333c7.txt
 超人的身体能力を持つが普通の人生を送りたい主人公と、常人以下の体力を持ちながらも誇り高きサムライを目指すヒロインの話。まあ、ぶっちゃけ誇り高い思想とそれに伴わない残念っぷりのギャップに萌え、という狙いですな。
 単にキャラクターの味付けがラノベテイストというだけでリライト対象にしたんですが。
 リライトするなら従来の話に引っ張られないよう読まないようにしてたんですが、さっきついつい読んでみました。
 そしたらこれが存外おもしろい。
 単純なキャラ萌えというわけではなく、それが苦悩と葛藤と胸キュンにつながっている。
 サムライとして高い志を持ちながらも、類まれな身体能力の低さで常に苦渋をなめている。どれだけ努力をしても身にならない体を持つ一方で、サムライ的には許せないほどだらけた精神を持つ主人公こそが人類最高の身体能力を持つジレンマ。そんな中でも、自身がサムライを目指すという意志だけは折らずに賢明にがんばってきたけど、主人公に対して恋心を抱いてしまい、心までもが彼女自身を裏切ってしまう。
 誇り高きサムライが恋する少女に堕してしまう。
 いやあ、ぞくぞくしますわ。
 この辺の葛藤とか変化とかを強化する方向でエピソード追加していけば、かなりいいものになるんじゃないかと。「和服しか着ないヒロインが学校に通うため制服のスカート(騙されてやたら短いの)をはいて裾を押さえながら恥らうシーン」とか書いてる場合じゃないよ(書くけど。とはいえ「パンツじゃなくて腰巻つけてるから実質はいてない状態」というのは自粛するけど)。


 惜しむらくは、書いてるのが俺ということですね。
 当作のヒロインじゃないですが、志が高くても腕が追いつかない。
 頭の中にあるのは最高におもしろくても、文章にしたためるとなんか違う。
 結論としては、いろんな人に言われることなんですが、「他の人が書けばおもしろい」ということになるんですな。
 やんややんや。


 とはいえ、ぶけっこリライトしてくれてた人はやめちゃったし、嫁は書いてくれないし、娘が小説書けるようになるまであと十数年は必要だし、しょうがないから自分で書くしかねえっす。
 報告書で課長の重箱の隅つつきに鍛えられた俺の文章力を見よ!