現代産業科学館

相方といってきました。
歩いていける場所なのだけど、かなり微妙な空気が流れていたので(駐車場は常に一割くらいしか埋まっていない)スルーしていたのだけど、もうじき引っ越すだろうということで、ものの試しで行ってみた感じ。
その名のとおり、日本の産業を科学的視野から見るというアミューズですな。


なんだろ。
おもしろかったといえばおもしろかったのだけど……
「実はものすごいしくみなんだろうけど、簡素すぎて意味がわからず地味」というのは、すごくもったいない気がする。
例えば、あるアーチ状の鉄の棒があったわけですよ。その下を人がくぐれるようになっている。で、その下を通ると、アーチに沿ってリングが飛ぶ、という装置があったわけです。
ただ、アーチの端から端まで、通してあるリングが飛ぶだけ。
また下を通ると、今度は反対側から同じようにリングが飛んでく。
そのたびに、チン、チン、とリングの音だけがコダマする。
……これ、何?
どうも冷却を使ってリングを飛ばしているらしいのですが、詳細は不明。けどたしかにリングの射出装置とかもアーチの端にはなく、ただのスチールのパイプの棒にしか見えない。実は、ものすごい仕組みでリングは飛んでいるのかもしれない。
でも、そのすごさがまったく伝わってこないよ!
なんつーか、「魔剣レーヴァテインを媒介ににて灼熱世界ムスペルニブルの業火を召還し、竜の鱗さえも数瞬で蒸発させる熱線でケーキのロウソクに火をつける」みたいな(余計わかりづらい?)。
とにかく、ちょっと違くね? みたいな――演出失敗というか、方向性の食い違いというか。
こういう、演出失敗みたいなアトラクション(というほどのものでもないが)が他にもいっぱいあって、一工夫すればおもしろいのになぁと微妙な感慨を覚えました。結局一番おもしろかったのはでかいシャボン玉作れる装置でしょうか。つっても、大きな水庭にシャボン液はって、でかいわっかを置いてあるだけでしたが。おそらくあの中でもっとも安価なアトラクション。


で、終始微妙な感じだったかといえばそうでもなく。
放電実験は普通に感動しました。
空気は基本的に絶縁体だから電気を通さないのだけど、高圧の電気なら通るとかで。アーク放電っていうんですか? 二つの電極の間で光る電気を見ました。
いやぁ、電気ってホントにビリビリって音するんすね。
真っ白い電気の帯がビリビリと揺らぐのを見ました。けっこうすごい音。
そのあと、ガラスをはさんで高圧電気を流すというのを見て。これもすごかった。
ガラスは電気を通さないから、中心から縁に向かって放射状に電気が逃げていくのですが、これがものすごい音で。一応、実験開始前に「大きな音に敏感な人、心臓の弱い人、妊娠している人は参加なさらないでください」と説明されたのだけど、なるほど。これは心臓に悪い。すぐ横で雷落ちたらこんな感じってのが、長時間バリバリやってました。


多分サンダガってこんな感じなんだろーなと思う傍ら。
これって電気代いくらかかるんだろうとか余計な心配しつつ。
だいたい100万ボルトとか言ってた気がするが、短時間での放電とはいえ毎日こんなことやってるとしたら……
そういえばスタッフも妙に多かったし。まあ、年配の現役は退職した人たちなのだろうけど。ひとつのアトラクションにひとりくらいいて、「いや、ボタンひとつ押せば発射するだけのペットボトルロケット装置にいちいち説明いる? むしろ見てるだけなのにやたら声をかけてくる服屋の店員みたいにうざい……」とか正直思ってしまったよ。


まあ、結論。
赤字経営