暗殺考察

剣に関する質問を見かけて興味を持ったので、ちょっと思うところを書いてみます。
以下の状況では、攻撃手はどう行動したか、らしいです。
・相手は座っている。
・自分は相手の横に立っている。
・相手は自分に気づいていない。
・相手は額を横一文字に斬られた。
・というか竜馬暗殺の状況らしい。


ぶっちゃけ、竜馬暗殺は大して詳しくないので、的外れなことを言うかもしれませんが……。
たしか、額を斬られたけど即死ではなくて、ちょっとは生きていたとか聞いたことがあります。
つまり斬り込みが浅い。
これって、斬られる寸前に気づいたんじゃないでしょうか。
竜馬だって北辰一刀流の達人なんですから、やられる直前に気づいたとしてもおかしくはない。
だけどさすがによけきれずに、攻撃を受けてしまった――と。


ちなみに、立ったまま座った人を斬るのはよくあることです。切り下ろせば普通に相手の首くらいには刀は届きますから。というか、切腹介錯や罪人の斬首などは、たいてい座った相手を立ったまま斬ってます。
居合道の古流初伝(大森流)の第七技は、まさに介錯の技で、これも立ったまま斜めに斬り下ろし、相手の首を斬ります。まあ、このとき腰を普通より深く落とすのがポイントなんですが。


横に斬ったのは、屋内だからかなぁ。
いや、普通は縦に、ないしは斜めに(いわゆる袈裟斬り)斬ると思うんです。剣道で言われることですが、縦(面打ち)のほうが横(胴払い)より速いんです。首を狙うなら斜めに斬るんですがね。
だけど、屋内だと事情が変わります。
日本家屋は狭いですから、縦に切り下ろそうとすると鴨居とかに刀を引っ掛けるんですね。時代モノの常識ですから、知ってる人は多いと思いますが。
だから、横に斬った、と。


あ。横に立っている、と言うけれど、右側か左側かでも違うかもしれない。
座っている人間を立ったまま斬るのなら俺は袈裟斬りで首を狙うのがいちばんいいと思うのですが。もし相手の右側に立っているのなら、横から斬るほうがいいかもしれません。
これは俺だけかもしれないことを先に言っておくと、袈裟斬りって、左上から右下に斬るより、右上から左下に斬ったほうがやりやすいんですよね。まあ、熟達によって大差はなくなるんでしょうけど。
一方、胴を斬る場合、普通は左から右に斬ります。相手の左側には刀が差してあるので、このほうが殺傷率が上がるのです。
で、相手の右側に立っているということは、相手は自分の右方向に向いていることになります。右上から斬ったら、ばれます。なので、死角である後頭部側(自分から見て左側)から斬るほうがいい。
その場合、斬りにくい左袈裟斬りよりも、普通に横に薙いだほうがやりやすいのかな、と。


もちろん、俺の意見なので、実際のところはどうなのかわかりませんけど。
でも立ったまま座った相手を斬るのは容易だということはたしかです。ちなみに、座ったまま(膝立ち状態)相手を斬るのも、まあできます。腰を据えなければ斬れないという意見もあるようですが、膝立ちの状態で腰を据える技法はありますし。完全に座ったままでは厳しいかもしれませんが……。


あー。でも結局もう二年くらい居合の稽古してないや(苦笑)
期間的にはもう三段審査受けられるんだけどなぁ。(二段取得後二年経たないと取れない決まり)
京都にくる前は、合氣はともかく居合は続けると思っていたのに、まったく逆の結果。うーん。数奇だ。まあ、居合の人たちとはもう関わりがなくなったけど、合気道部の連中とはまだまだ続きそうだから、なんだけど。