神様マシン1

さて、まったくなんにも進んでなかったこれですが、そろそろなんとかしないとマジでやばいことに気づいたので……。いや、お盆がきたという自覚はあったんですが、それと締め切りとが頭の中でつながってなくて、昨日チャットをしてようやく気づきました。締切まであと半月しかないじゃん。


さて。まずは前回の『神様マシーン』を振り返る。
青年と少女と、あらゆるものを(全人類が同意するという条件付で)作り出せる神様マシーンが崩壊した世界で対話する話。世界にはもう二人しかいないので、作り出すためには二人の同意が必要。世界を再生させれば早いのだけど、なぜか少女はそれを拒んでいて――と。
で、実は青年は少女が神様マシーンを使って作り出した、少女の父親の過去の姿だった。
最後は(なんだかわからないけど)少女は納得して、世界は神様マシーンによって再生された、という展開。たしか。よく覚えてないけど。


で、今回。
まず思ったのが、これって男女を逆にしたほうがしっくりこないか、ということ。
父と娘から、母と息子へ。
子供が親を求めるわけです。この場合、娘が父を求めるというより、息子が母親を求めるというほうがしっくりくると思う。男なんてみんなマザコンですから。


男女が入れ替われば、必然的に役割も変わってくる。
前回、娘はわがままという役割がありました。
これは対話の話なので、なんらかの対話しがたい要素が必要。そこで娘はわがままです。わがまま娘、いいですね。まあ、そのわがままに裏付けがないんですが。自分でおとんを呼び出したくせに、なんか反発する。
今回は男の子です。母性をくすぐる、子犬のような存在です。キャンキャン吠えるのもいいですが、ここはおとなしくさせてみるのがいいでしょう。ダンボールの中で震えながら主人公を見あげるイメージ。
人間にするなら、内向的で自閉的な性格でしょうか。
ろくに他者と対話できない。思ったことを表現しない。
しかし、代わりに神様マシーンを介して表現する、と。
母に位置する主人公は、彼の創造物を介して彼の心を知るわけです。そういう遠回りなコミュニケーション。もどかしさが逆にいい感じです。
対話の話。対話不全から、ちゃんと対話できるようになる(その光明が見える)のがゴールになるわけです。


崩壊した世界とは何か?
これは、少年の内的世界の象徴――と、抽象的に言うとあれですが。つまり彼の心の形です。彼の心はいまや崩壊しかけている。そこに現れた母親(この時点ではまだ生む前だけど)が、対話することで彼を助ける(もちろん、ここでいう対話とは純粋に話し合うことだけではなく、二人が共通して体験するエピソード全般を示しますが)。
まあ、いわゆるセカイ系ですか。
別にセカイ系を書こうとしているわけではなく、書きたいものがたまたま世間ではそう呼ばれているだけなので、気にしないでおきますが。


神様マシーン。
これは全人類願望成就マシーンでなく、彼の世界の具体的実行機構としてもいいかもしれないですね。つまり発動条件は「全人類の同意」でなく「少年の意志」。神様マシーンとは神様の力を授けてくれる機械でなく、神様専用の機械なのですね。
あ、でもちょっとまわりくどいかもしれない。少年自身の能力なら、わざわざ外部に別の存在として持ち出さないでも、少年の属性としておいたほうがわかりやすいかも。例えば、絵に描けば描いたものが実体化する力、とか。
しかし、目指すべきは少年との対話。その対話の代替物である神様マシーンは、乗り越えるべき障害なのです。
つまり、物語の終盤で壊す。
少年の内部にあると、壊すのも容易ではないですから。描いた絵が実体化する能力を消すには、腕をもがなければならない。
これが能力を外部に存在させる必然性……に、なったかな?


話の流れ。
・崩壊した世界に投げ出される主人公。
・少年と出会う。
・苦労しながらもコミュニケーションを成り立たせる。
・主人公は、実は少年が呼び出した母親の過去の姿だった。
・生んでもない息子に戸惑うが、実はそれまでのコミュニケーションは母としてのものと変わりはなかった。
・対話を通して少年の心のケアに成功。世界は再生する。


……と、いう感じですが。
さて。俺以外の誰もわからないんじゃないか、という気もしてきましたが(苦笑)


思考対象は、とりあえず以下のとおりかな、と。
・どう、対話可能な状態とするか。
・どう、実は母だと判明することにするか。
・どう、物語の解決方法(少年の心のケア)を提示するか。
・解決とは具体的にどうするのか。
・母ということを知ることで、どう解決に関係させるか。
・そもそも、少年はなぜ内的世界を構築するに至ったのか。
・だいたい、話の中心でありゴールである対話って何よ?


というわけで。そんな思考初日。
締切まであと17日(うち仕事が6日)。