深夜営業規制

あれから二人ほど、深夜コンビニバイト経験者にインタビューしてみました。
それらをもとにねちねちと仕事中に考える今日この頃。途中でなぜか「ラノベではなぜ大学が舞台の話が少ないのか?」という疑問が膨らみはじめてしまったりしましたが、まあ、おおむねまとまりました。


インタビューしたことによる大きな発見は、ふたつかと。
・本部と現場の確執は存在する。フランチャイズ店は基本的に本部の言いなりになるしかない。ゆえに、例え深夜営業税をかけても、結局は現場に負担がしわ寄せされる可能性大。
・深夜営業規制することでの防犯に関する矛盾の解消。つまり、24時間営業することで夜間の避難所になる一方、若者のたまり場になったり夜間の強盗被害が増加する問題。主に避難所の効果を発揮するのは、せいぜい終電まで。それ以降はそもそも女性は一人歩きはしない。いるとしても数は極めて少ない(むしろ自己責任だとすら言える)。ゆえに、終電以降は営業休止しても避難所がなくなってしまうことのデメリットはなくなる。


深夜営業をやめることで避難所としての防犯性がなくなることに関してずっと対応策を考えていたのですが、そもそもそんな時間に出歩く女性はいないというのは盲点でした。まあ、裏付けるためにデータは必要ですけど。でも聞いた限り、深夜の利用客はほとんどが男性客とのこと。女性はキャバ嬢がタバコ買いにくるくらい。


直接規制問題につながらないのですが、興味深かったこととして、深夜の店員の人数がありますね。
都合二人に尋ねたのですが、ひとり目の店は経営は厳しかったようで今ではつぶれてしまった様子。一方、ふたり目のほうの店はその界隈では優良店だったようです。
で、深夜の店員の数。前者の店は、ひとりでやることが多かったようです。警察からは「深夜は店員が二人以上はつくように」と指導されていたようですが、人件費などの問題でひとりでやるか、あるいは深夜3時くらいまでは二人でそれ以降はひとり帰ってしまう、ということがざらにあったようです。ときどき警官が見回りにやってくるようですが、「もうひとりは裏で在庫整理している」と言ってごまかしていたとか。
後者の優良店のほうは、基本は二人でやっていて、シフトの関係でどうしても誰も入れないというときだけひとりでやっていた、とのこと。すぐ近くにあった別のコンビニは深夜もひとりでやっていたらしいのですが、そっちの店には強盗が入ったことがあったとか。
これは、経営本部が現場の店舗に防犯対策が十分にできないほどの負担を負わせているということにもなりますね。
ウィキペディア情報ですが、本部からかけられるロイヤリティは3割半から4割とのこと(さすがにバイトにインタビューしてもこの辺の情報はわからなかった)。
あと具体的にわかる範囲では、廃棄する食品の費用なんかはすべて店舗負担で、月に4,50万にものぼるとか。だったら消費期限ギリギリの弁当とか割引して売れよ、とか思いますが……まあ、そういうのもきっと本部から止められていたんだろうなぁ。


加えて特記するのは、世間のコンビニに対するイメージの話でしょうか。
コンビにでは月に一回くらい、業者が入って清掃をするらしいのですが、そのときは店員も店には入れなくなります。もちろん営業は休止。
しかし客は普通に店に入ろうとするようです。立ち入りを禁止する旨のメッセージを提示していてもお構いなし。今は清掃中なので入れないと言っても通じず、「タバコくれ」とお金を渡してこようとする始末。
客からすればコンビニというのは24時間開いていて当然のもので、閉まっているなんて想像の外なんでしょうね。
それがこれまでコンビニが作ってきたイメージであり、その効果で今のコンビニ文化の繁栄があるんでしょうけど……そのイメージのおかげで、自縄自縛、コンビニが24時間営業をやめられなくなっているのも事実。
ローソンなんかは一部の店舗で深夜営業を自粛しようとしたようなのですが、その利便性のイメージが損なわれるということで結局見送った様子。
そのせいで赤字店舗も深夜営業を強制され、そして無駄なエネルギーを使ってCO2を撒き散らすわけです。
こうなっては、あとは政府主動で「いっせーのせ」で規制するしかないですね。


――という感じ。
まあ、こうぺらぺらと本番でもしゃべられればいいんだけど……最近、俺は人に話すとき(書くときも)要点がまとまらずに結局何を伝えようとしているかわからなくなることが結構多いということに気づきました。「いまさらかよ!」という声も聞こえなくもないけど……。


まあ、あとはデータの裏づけとか、環境税の仕組みを調べたりかなぁ。京都とかではもう24時間営業規制の動きがあるようで、そっちもチェック。