広辞苑

広辞苑 第六版 (普通版)

広辞苑 第六版 (普通版)

そうそう。
昨日は本屋から広辞苑を奪う話をしましたが、そういえば、最近広辞苑の新しい版が出されましたね。
黙っていてもニュースとかで宣伝されるから岩波書店はいいご身分だなとか思いましたが、まあ、それだけ話題性も高い商品なのでしょう。うちの店でもプッシュしてますし、なんだかんだで問い合わせ多いですし。


広辞苑
枕にもなるし鉄アレイ代わりにトレーニングにも使えるし漬物を作るときにも使える。あとはなんと言葉の意味も調べられる!
一般的には、贈答品としても認知されているようですね。
まあ、次の版が出るまではおそらく十年近くはあるだろうし、そうそう壊れるものでもないし、四角いから邪魔になるものでもないし、言葉を調べるという意味においては信頼性がある。うちの実家には、広辞苑でない辞書がありますが、ぶっちゃけ重いだけです。収録数も少ないし、説明も物足りない。過不足なく、ストレートに知りたいことを知るという意味では、やはり一流の辞書でないといかんですよ。近年はネットで調べられるというかもしれないけれど、膨大な情報におぼれることもありますし。シンプルな紙媒体にもまだまだ出番はありましょう。
一家に一冊あると、役に立つとは言わないけれど、本棚の片隅にでもおいておけば存在感はあると思いますし。



今回の版には、イケメンだのうざいだの、若者言葉からも収録されることで話題となりました。
個人的には当初、わざわざ辞書にそういうのを載せるのはどうかな、とか思ってたわけです。
保守的な考えですが、そもそも紙媒体の辞書というのがもう保守的な存在だと思うので。そこで変に世間に迎合して、紙幅を無駄に増やして必要な言葉にたどり着く時間を(わずかとはいえ)増やしてしまうのは、果たしていかがなものかと思ったものです。
けどよく考えてみたら、文字というのは生き物であるわけで、時代が変われば認識も変わってくる。「どうせイケメンなんて十年もたったら誰も使わないだろ」とか思う気持ちもあるけれど、そもそも、現代日本の日常会話では広辞苑の中に収録されてる言葉のうちの数パーセントしか使ってないですよね。
きょうよう(饗応)。ながぶくりん(長覆輪)。ずほくめんさいうきょうが(頭北面西脇臥)。
ためしにぱっと開いたページの中だけでも、こんなに知らん言葉が出てくる。
過去には使われていた言葉、日本のどこかでは使われている言葉、そういう言葉が載っているのだから、ついこないだまで使われていた言葉があったって、別にいいのかもしれない。


とはいっても。
うちには第五版がまだ現役なのでしばらく要りませんが。