『魔王の扉』

魔王の扉

魔王の扉

何をする気も起こらない日々が続いてますが、それでも読了してみた話。
実は卒業式に文術の後輩からもらった本でもあります。ようやく手をつけたぜ。ごめんよ!


しかし。
感想が書きづらいなぁ、いろんな意味で(苦笑)
もらいものだからケチをつけづらいし。(つけるのかよ)


まあ、帯の裏表紙には『哲学的ファンタジー』とありますが、なるほど、よくわからない。
物語は、二千年前のどこかの王国から始まる。その国の王子は、死の女神が歩くという12年ぶりの夜に、惹かれるように部屋を抜けだす。やがて、死の女神を前に、王子は彼女の息子となることを望む。
それから二千年。現代。少女は、全寮制の名門女子校に入学する。が、そこには大きな秘密があった。
やがて惨劇を経て、彼女は二千年前からゆっくりと成長しつづけているという少年の乳母となる。


まあ、物語らしい道筋があるのは、この辺までですかね。
あとはエピソードの連続。
ただ、なんだろう、登場人物が超然としていて、結局よくわからなかった。
第二章の少女が学園生活をする辺りまでは楽しかった気がします。うん。品行方正なお嬢様たちの中で、ただひとりおてんばする少女。いいですね。
ぶっちゃけてしまえば、その学園は薬で生徒を従順にさせ、優秀でおとなしい嫁を欲する有力者のもとへとつがせるという目的を持っていたわけです。しかしたまたま、主人公の少女だけはその薬の入ったミルクを飲まなかった。(いや、たまたま、ではないのかな?)
そして、実はそのときは新しい薬を導入していた。その副作用で、クラスメイトたちは狂気に駆られていく。徒党を組み、郷地たちを追いまわし、拘束し、拷問し、殺戮していく!
おぉっ!
でもなんで薬飲んでない主人公もノリノリなんだ!?
……いや、なんかの伏線だと思ってましたよ。だって、騒ぎを聞いてドアを開くと、廊下でクラスの委員長が教頭を追い詰めている状況を目の当たりにする。そのまま教頭が委員長に撲殺される様を見ながら、主人公は、凶器である「肉を叩いて柔らかくするためのハンマー」の正式名称を思い出そうとしてるんだから。
でも、何も回答はなし。
そのまま、二千年生きつづけている少年の世話をしながら本当の自分とか見つけ出してしまうのだけど。


すまん。
俺にはあわんかった(>_<)


でもなんとなくあの子っぽいなー、とは感じましたが。
こういう話もあるんだなぁ。