九尾の猫(途中)

九尾の猫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-18)

九尾の猫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-18)

友達に薦められた本。どういう経緯で薦められたか覚えてないけど(作家志望なら海外ミステリくらい読んでおけ、だったか)、約束だけは覚えていたので、なんとなく図書館で読んでみた。
読んでみて、どうにもなにか言いたくなったので、この辺に感想書いてみる。あやつは最近忙しいらしいので、知らせが出せぬのだ。(読んだよー?)
てか、読んだといってもまだ半分だけど。そして身分証がなかったから借りれなかったけど。


いわゆる、ミッシングリンクものというやつでしょうか。いや、その友達から小説版デスノートの感想を聞くまで、ミステリの中にそういう分類があるということすら知らなかったわけですが。つまり、一見するとまったく関連がない被害者たちの共通項を明らかにすることにより、連続殺人犯をつきとめる、という形式の話らしいです。
まだ途中なので、謎は何にも解けてないですが、なるほど。これは謎だ。
ニューヨークを舞台に起こる連続殺人事件。犯人は『猫』と通称され、絞殺に使用した絹紐以外、何の痕跡も残さない。被害者にもなんの共通項もない。性別、年齢、職種、生活水準――ただニューヨークにいたということ以外、一切が交わらない。
この事件をエラリィ・クイーンが挑む……となります。主人公は作者と同名(同一視?)のようです。


まあ、まだなんともいえないですね。途中だから当たり前だけど。そしてミステリという性質上、読み終えたあともやっぱりなんともいえない気がするけど。
とりあえず、まったく関係のないと思われていた被害者たちに、それとなく法則性があるぞ、とわかってきたところ。つまり、(ぷちネタバレにつき反転)だんだんと被害者の年齢が低くなっていっている、ということだけど。あとは、すべての被害者が電話を持っていたこと(時代的に、電話の所有率は四人に一人くらいらしい)
が、この法則がなにを意味するかも、今のところ謎。さらにそこからどうやって、この姿なき殺人鬼を明らかにするかも、まったく想像つかない。
経験上、この謎が明らかにされる段階になると、いつも理解力がおいつかなくなり、「ん? ふあ、そうなの?」みたいな状態になって、それでも流れで話を読みつづけると、キツネにつままれたようにいつの間にか解決してしまっている。というわけでカタルシスを得られないことが多いのだけど、はてさて、どうなることやら。
読書量が少ないというのがコンプレックスだったのですが、唯一、読書量が多い人よりも得をしている点は、まだこれから傑作を読めるということなのだと、ふと思った読書の秋。
明日も読みに行こう。


ところで、どうでもいいんですが作者が主人公として登場するって、ミステリの伝統かなんかなのでしょうか? 聞いた話、京極堂シリーズもそんな感じらしいし。読んだことないけど。
ギャグならともかく、この話でも普通にスマートな紳士で描かれてるし。
うぅむ……。