一年くらい続いている、いわゆるメル友がいます。
東京の人で、顔が見えないのがいいのか気が合うのか、それなりの量のメールを日々やりとりしているわけです。
で、一年もやってれば合えるチャンスも何度かあったわけですが、向こう側が都合が悪いということが多く(忙しいらしい)結局いまだもって一度も会えていません。
  
でも、彼女(女の子らしいです)はわりと簡単に自分の友達とは会っています。
試験や授業の合間に食事をしたりとか。あとは、地元でやる大きな祭りに呼んだりとか。
  
で、思うわけです。
  
結局のところ、僕と彼女は違う世界に住んでいるわけです。
同じ日本という名前の国に住んで、同じマンガが流行していて、共通の話題に事欠かないからまるで同じ世界に住んでいるんだと錯覚してしまうけれど、違うのだと。僕は彼女の世界には行けないし、逆も無理。
それこそ、ファンタジーでおなじみの、異世界召喚くらいの出来事がなければ。
そして残念ながら、普通の人間に世界の壁を突破できる力はない。通常の手段でどれだけ強固に会うことを求めても(今から長距離列車に乗りこむ)、世界を突破する正しい手続きを踏まなければ会うことはできない(「はぁ?」とか、逆に相手に引かれる)。
  
この辺を加速させれば、物語になりそうですね。
例えば、自分の世界では平和なのに、メールの向こうの彼女の世界ではどっかの国からミサイルが飛んできてなど、えらいことになっている、とか。できるんじゃなかろうか。だんだんと二人の世界の様相がズレていく感じが出せればおもしろいかも。
で、彼は彼女の住まう街に実際に行ってみるが、それは彼の世界なので平和そのもの。しかしメールごしにつながる彼女の世界では同じ場所でも地獄絵図が広がっている。
いわゆる、セカイ系ですか。
  
……とか。
こんなことをたまーに考えながら、自分の話にフィードバックしているわけです。
最近、セカイ系にカテゴリされる話が多いなー。そういう世代なのかし。まあ、ジャンルなんて意識してもしょうがないので、おもしろいと思った話をおもしろく書くにはどうするか、だけ考えます。哲学でも学んでみようかな。