仮免許証

仮免試験、合格しました。
技能試験ではエンスト二回やって右折時にけっこうショートカット気味になってしまったようだけど。S字クランクで左後輪がかなりギリギリだったんじゃないかと思ったけど。
とりあえずは、合格。
仮免許証ももらいました。
つーか、路上に出てきました。


路上、こえー。


車が走ってるよ!
というか、俺が車走らせてるよ!
最初のほうはまだよかったです。他の車っていうなら、教習所内にもいっぱいいますから。
けど、問題はスピード。
教習所内では基本、40キロくらいまでしか出したことなかったです。というか、出せない。すぐカーブになって減速せにゃならんし。
実は仮免試験を受けるに際して、俺がひとつだけ気をつけたことがあります。
それはいかに低速にするか、ということ。
とりあえずスピードさえ落としておけば、ハンドルを切る余裕もあるし周りを見渡せる余裕もある。焦ってアクセル踏んでいた俺はもう死にました。鈍足の京路と呼んでくれって感じでした。
そんなこんなで、指導員の指示があったときだけ速度を出して(でも40キロ未満)、スローライフスロードライブを漫喫していたわけです。
ところが路上に出て愕然。
40キロなんて当たり前。普通に50キロ、ときには60キロとか出せとおっしゃる。


自動車は翼のない飛行機ですね。
景色がすっ飛んでいくよ!
ついでに俺の冷静さも振り切れてしまいました。
風景がガンガン後ろに吹っ飛んでいくし、地面のわずかな凹凸さえも体にガタガタ響いてくるし。
そもそもどこを見ればいいかわからない。前の車はもちろんだけどさらにその前とか標識とか路上駐車してる車とかバックミラーとか横の道から出てくる車とか――って言ってる間に前の車がブレーキかけてる!
急ブレーキ。
クラッチ踏み忘れてエンスト。
エンスト表示を表す赤いランプを見ながらふと思い出したのは、幼稚園に遅れそうになったときおかんが俺を車で送ってくれたときのこと。
対向車とギリギリでないとすれ違えない、茂みで見通しの悪い田舎道を、おかんは80キロで吹っ飛ばしてました。たしか速度制限は30キロ。
ああ。
おかん、すげーよ。


そんなこんな。
人間はふたつの足で出せる速度の中で生きるべきだと思いました。