判断推理

判断推理がおもしろい。
公務員試験の教養科目の重要科目で、ちょっとした論理パズル。「Aが〇〇のときBは××。じゃあCはどんなん?」みたいな問題。
思考、解答、正解のたびに知的快感がほとばしります。
例えば、


・問
AからEの5人はそれぞれ、ナイフ、日本刀、拳銃、斧、広辞苑を持っています。AからEの五人が、ひとりにつきひとつずつそれらの凶器を使って、別の一人を殺りました。次の条件ならば、確実に言えるのはどれでしょう。


・条件
凶器は一人につきひとつ使い、他の一人を殺った。
AはEには殺られなかったし、殺ってもいない。
Dはナイフを使った。かつ、拳銃では殺られなかった。
Cは斧で殺られたが、Aを殺った。
DはAに多額の借金がある。
BはCの生き別れの妹。


・選択肢
1、Aは拳銃を使った。
2、BはCを殺った。
3、Cは広辞苑で脳漿をぶちまけられた。
4、Dは左利き。
5、犯人はヤス


――みたいな。
対応表を作って、「AはEとまったく関わっていないから、ここに×をチェックして……」とかやっていくと、「Aは銃を使ったから、Eを殺ったんだ」とか、条件の中に隠された論理が導かれていくわけです。さらに突き詰めていくと、「Aは実はDの実父」「Eが死んだと思わせていたのは叙述トリック」「Bは実の兄とは知らずにCを愛してしまった。しかしCは刀を手に……」「倒れたBは自分の体から流れる血を見た。Bの腕から力が抜けた。だが、その顔は穏やかな笑みがあった。『なぜ……?』Cの震えた唇から声が漏れた。Bは、消えゆく声でそれに答えた。『これで、ずっと一緒になれるわね、兄さん……』。息を引き取るB。その瞬間、Cは血に濡れた刀を取り落とした。『ま、まさか、お前は……うわァァァ!』すべては遅すぎた。遅すぎたのだ」「Cの脳天にEが掴んだ広辞苑が振り落とされたのはそのときだった」と導き出され、最後には「とりあえず犯人はヤスでいいや」となり、正当は5となります。まる。